24時間プロデュース【完】
「…そうかもな」
架は目をぱちぱちさせてあたしの事を見た後、何かを納得した様に目を閉じて頷いた。
「俺の夢だった話、聞いてくれて有り難うな」
「夢なんかじゃ無いよ」
「え?」
「架が夢を諦めない限り、夢はまだそこにあると思う。
そりゃ“プロデューサー”を本職にする事は出来無かったかも知れないけど」
思うんだ。
架に諦めて欲しく無いって。
可笑しいよね、自分の事はすぐ諦めるのにさ。
他人の事になると何でこんなに必死になれちゃう自分がいるのか、…分からない。
「きっと、他の切っ掛けでそんな仕事が出来る日が来るよ。
架が諦め無い限りね」
「…そうかな」
「そうだよ!」