24時間プロデュース【完】
「…架は何かあたしにして欲しい事、無い?」
“して貰うだけ”じゃやだ。
等価交換とかそう言うつもりじゃ無いんだけど。
物や気持ちを貰った分、それを返したい。
その気持ちはきっと誰にだってあるよね。
「高い物とか奢れないけど。
ファーストフード位なら大丈夫だし、それに肩叩きとかあたし結構上手いんだけ――」
「ふはっ、何それ」
意気込むあたしを前にして架は可笑しそうに眉を垂れた。
「肩叩きって、俺は爺さんかよ」
「いやっ!そう言う訳じゃ無いけどっ!」
何言ってんだ自分。
言った後に恥ずかしくなる。
「本当にいちる面白いね」
「だからネタじゃ無いんだって!」
くすくす笑い続ける架。