24時間プロデュース【完】
でも、
「…有り難う」
そう言うと架は本当に嬉しそうに笑顔になってくれるから。
これで良いのかな、なんて思うあたしは悪女への階段を昇っているのだろうか。
なんて。
「何から乗る?」
園内に入るや否やマップを手にして輝々と目を輝かせる架は
まるで小さな子供みたいだ。
「別にどれからでも良いけど…
てか本当に乗るの!?」
「当たり前じゃん!
何の為に来たと思ってんだよ!」
いや知らないよ!
引きずられて来ただけだし!
「じゃあまずはティーカップから乗るか!」
「え、ティーカップ!?」
「そうと決まれば急ぐぞ!」
「ちょ、架…!」
架はあたしの腕をぐいっと引っ張って早足で歩き始めた。