24時間プロデュース【完】
「何であたしを拗ねさせようとしたのか!」
「え、」
「だってあたしが拗ねるって分かっててあんな事したんでしょ?」
「っ、それは――」
案外あっさり口を割ってくれるだろうと、そう思っていたのに。
何故だか急に黙り込まれてしまった。
「……。」
「……。」
「………。」
「もしもーし、架さん?」
「分ーかったよ!
言えば良いんだろ言えば!」
“その代わりいちるもさっき何で笑ったのか
ちゃんと教えろよな!”
ぶっきらぼうに言うもんだから。
「あ、うん」
売り言葉に買い言葉みたいな返事をしてしまった。
あっさり過ぎたかなぁ?
でも架があたしを拗ねさせてまでからかいたいのは何でなんだろう…。