24時間プロデュース【完】
「何でかって、それは――」
「それは――?」
「いちるが可愛過ぎて辛い!」
……。
………。
……………はぁ?
「何言ってんですか貴方」
呆れて溜息を吐いてしまう。
と、
「今のは冗談だけど」
「ほら、やっぱり冗談!
ちょっと真面目に――」
怒ってる事を分かって貰おうと思って頬に空気を溜めて膨らます。
ちょっとペシッと叩いてやろうと右手を振り上げた時だった。
「…反応が可愛いなって思ってたのは本当だよ」
怖い目をしたあたしと架の穏やかな視線が重なって。
「っ、」
あたしは手を振り上げたまま固まってしまった。