24時間プロデュース【完】
「な、何だかしゅんとなってるのが仔犬みたいで可愛いなって…
それで笑っちゃったの!」
羽交い締め状態に羞恥心が耐え切れなくて
一息に言ってしまった。
「……。」
「……。」
そしてお互い暫しの沈黙。
何この気まずい空気…!
やっぱり男の子に“可愛い”なんて言うの失礼だった!?
いやでも可愛いって思ったのは本当の事だし、
正直に言わないと架怒りそうだったし…
近くの絶叫マシーンに乗っている人の悲鳴が何だか凄く遠くに感じる。
船の形をした乗り物が何回転もするもので
連続で乗ったら酔いそうだなぁなんて思いながらぼんやりと見つめていた。
「ちょっと」
「ふい?」
「何ぼーっとしてんの」