24時間プロデュース【完】
ら。
「バカ、こっち見んな!」
慌てて片手で顔を隠す架の顔は真っ赤だった。
ぼっ、と自分の顔も火が出そうな位熱が篭るのが分かる。
うわー…
うわー…!
「…役柄では甘い台詞も沢山吐いてきたけど
ガチで言ったのは初めてだから慣れてねぇんだよ」
顔を覆う手の、指の隙間から見える頬は真っ赤に染まってて。
まるで林檎みたいだった。
「…やっぱり架可愛い」
「…五月蝿い」
その“五月蝿い”さえも照れ隠しだって分かるから。
ああどうしよう。
きっと今のあたしの表情、どうしようもなく緩んでる。
嬉しいとか可愛いとか幸せとか。
そんな宝物みたいな感情が一気に溢れたんだ。