24時間プロデュース【完】
「まだ。もうちょい左」
「ここ!?」
架の言う通りに擦る場所を左へと移動させる。
でも、
「違う、もうちょっと右、あとちょっと上」
なんて言われて中々取れない。
「ちょっといちる、じっとして」
その内架に手を取り上げられてしまった。
「架?」
何をするつもりなのか分からず首を傾げる。
「クリームが付いてるのはここだっつの!」
架はずいっと近寄って来たかと思うと、
ぺろっとあたしの口元を舐めた。
…口元を舐めた?
口を舐めたー!?
あまりの事にびっくりしてソフトクリームが手から滑り落ちそうになるのを慌てて阻止する。
「うわ、ミックス甘過ぎだろ」
架は眉を顰めた。