24時間プロデュース【完】




“人違いじゃ無いですか?”

なんてそんな苦しい言い訳通じる訳も無く。



「私、架くんの大ファンでっ!

今まで出演されてたドラマや番組は全部観てます!」



「…有り難う」


架はにこっと笑った。



…あ、営業スマイル。


テレビの画面を通して見た架の笑顔はいつもこんな風な感じだった気がする。


「今日はドラマの撮影か何かですか?

それともオフの日なんですか!?」


架に会えた喜びで隣に居るあたしの事なんて
すっかり視界に入っていないのかきゃあきゃあと黄色い声を上げる女の子達。


ああ、もうこんな所で時間取られてる場合じゃ無いのに。


苛々、苛々、苛々する。


何でこんな気持ちになるのか分からないけど。




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