24時間プロデュース【完】
「あーあ、バレちゃったか」
自嘲気味に、ふっと息を漏らす架。
“バレちゃった”って。
本当に本当に本当の事なの――!?
頭が、付いていかない。
架の言葉がぐるぐると頭の中を駆け巡った。
“マネージャーが一日だけ俺に休みをくれたの”
あれは嘘だった?
「架、今日は一日オフだって。
だからあたしに、付き合ってって…」
“久々のオフを充実させたいから”
だから、あたしを巻き込んだのだと思ってた。
記者やカメラマンに追い掛けられて逃げるのは
スクープとして記事に書かれたら困るから。
だから逃げてるんだと思ってた。
ただ、それだけの理由だと思ってた。
だけど、本当は違うの――?