24時間プロデュース【完】
最初に会った時
“俺にはもう時間が無いんだ”
そう言ってた。
極めつけは…!
昨日の駅での事が瞬時にフラッシュバックして
あたしは青くなった。
あたしを誘拐すると、させてくれ、と懇願した後
架は、急に倒れ込んだんだった。
突然噎せ出して、胸を、口元を押さえて。
息も絶え絶えに冷や汗を流していた事を。
架はあの時から既に――
いや、元から具合が悪かった?
「ねぇ、病気なの?
何の病気患ってるの!?
どうしてそんな大事な事、今まで黙ってたの!?」
焦りと昂奮が抑え切れず、一気に捲し立ててしまう。
「……。」
けれど、問いには答えず無言を突き通す架に
更にあたしの感情は高ぶってしまう。