24時間プロデュース【完】
「何で黙ってたの!
どうして早く言ってくれなかったの!?」
「言ってどうするんだよ!!!」
――叫んだのは、架だった。
「言ってどうするんだよ!?
いちるに俺の病気が治せるのかよ!」
「っ!」
口を噤んでしまった。
今まで黙っていた架が急に啖呵を切ったので
びっくりしたって事もある。
こんなにも荒々しい架を初めて目の当たりにして
どうしたら、って思いもある。
だけどそれ以上に、
“いちるに俺の病気が治せるのかよ!”
そう言われてしまっては。
何も言う事が出来無い。
架の言う通り、病気が何なのか知った所で
あたしにそれを治せはしないから。