24時間プロデュース【完】
今度はあたしが黙り込んでしまう番だった。
けれど、その静寂に
はっとした架がすぐに口を開ける。
「ごめん、ちょっと言い過ぎた」
「ううん、あたしこそ」
「いや、いちるは俺の事心配してくれ――」
「でも」
でも、本当の事だから。
「あたしが架の病気を知っても治せないのは本当だから。
だから何も出来やしないのに、ずけずけと
ただ聞き出す様な事をして悪かったなって思ったよ」
「いち…」
「だから、もう良いでしょ?この話は終わり」
もやもやする胸に気付かないフリをして
あたしはにこっと笑った。
「え?」
その反応が意外だったのか一瞬ぽかんとなる架の表情。