24時間プロデュース【完】
あたしが“君に枯れない花束を”のドラマを絶賛した時、
架が不機嫌になったのは。
自分があの主人公と侵されている境遇が似ていたからなんだ。
同じ病気とまではいかないだろうけど
同じ“死”が付き纏う病気――
“やっぱ死ネタだからかな”
そう呟いた架の寂しそうな顔がフラッシュバックする。
…っ、あたしはバカだ。
知らなかったとは言え嫌な思いをさせてしまっていたんだね。
「…それから取り敢えず来ていた仕事は全部引き受けた。
身体にガタが来るまで、やれる範囲の事は全部やりたかったし
身体の事知ってる人には
スケジュール詰め込んだら却って体調崩すだろ、なんて言われたけど」
「そんな気遣いさえ俺には悠長な考えに思えたんだ」