24時間プロデュース【完】




「病気の事が判明してから来た仕事は社長が全部保留にしてた。

正直、お節介だなって。
俺はまだまだやれるのにって、いろんな役演じられるのにって思ってた」





「…けど、来てた分の最後の仕事が終わった瞬間

気が抜けたのか肩の荷が降りたのか分かんないけどさ

身体が思う様に動かなくなる事が多くなってきてさ」



「っ」



「情けねーよな。

動かない身体見てほっとしたんだぜ。信じらんねーよ。

仕事が無い事に安堵するなんて」



「それからまた入院したんだけど――」



「その時はいつだったの?時期は?」



「時期は、確かコメディードラマの収録が溜めてた最後の仕事だったから

それが終わった秋、17歳の秋だったな」






< 318 / 419 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop