24時間プロデュース【完】
「病気の事が判明してから来た仕事は社長が全部保留にしてた。
正直、お節介だなって。
俺はまだまだやれるのにって、いろんな役演じられるのにって思ってた」
「…けど、来てた分の最後の仕事が終わった瞬間
気が抜けたのか肩の荷が降りたのか分かんないけどさ
身体が思う様に動かなくなる事が多くなってきてさ」
「っ」
「情けねーよな。
動かない身体見てほっとしたんだぜ。信じらんねーよ。
仕事が無い事に安堵するなんて」
「それからまた入院したんだけど――」
「その時はいつだったの?時期は?」
「時期は、確かコメディードラマの収録が溜めてた最後の仕事だったから
それが終わった秋、17歳の秋だったな」