24時間プロデュース【完】
あ、れ…?
気付いた。
どうしてこの人は架が今危ない状態って分かってるんだろう?
架が病気だって事を知ってる?
架は社長かマネージャーか一部の関係者しか知らないって言ってたのに――
「君と架にどんな繋がりがあるかは分からないが事態は一刻を争うんだ!
退きなさい!!」
強い瞳で訴える様に怒鳴られ、
「っ」
びくっ、とした
あたしは架から飛び退く様にして離れた。
男の人はサッとしゃがみ込んで架の背に手を宛がった。
「これは…」
低い声で呟いてスーツのポケットから携帯を取り出す。
「今から救急車を呼ぶから、君は架を見ていてくれ!」
あたしに視線を送ると険しい表情で携帯のボタンを押し耳に当て宛がっていた。