24時間プロデュース【完】




見ていてくれって言われても…


他に自分に出来る事は無いかと動揺する胸に手を当て考える。



でも悲しい事にあたしが今架に出来る事は何も無かった。


本当にただ、見守るだけ――。



あたしは再び架に駆け寄って、意識が朦朧としている架の手を握った。



「架、しっかりして!」


「架、頑張って、もうすぐ救急車来るから!」


「架、架、」


ぜぇ、ぜぇと乱れる架の呼吸が
あたしの胸の心拍数を上げていく。



架、架、


お願いだよ、まさかこんな所で死んだりしないよね?


約束したばっかりじゃない。


いくら何でも早過ぎるよ――



「ち、る…」



…!?



掠れた架の声、


だけど確かにはっきりそう聞こえた。




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