24時間プロデュース【完】
あたしは信じるよ。
架が自分の未来に嘆いて、どうしようも無く怖くて信じる力が足りなくても。
あたしだけは信じてる。
ぎゅっ、と今一度手を握り返した。
伝われ、伝われ。
そう願いを込めて。
そうして架の顔を見た時だった。
「架…?」
――架は目を閉じていた。
ひゅー、ひゅーと浅い呼吸はしているから
今は眠っているか気を失ってるだけだと分かるけど…
無性に怖くなった。
もしこのまま架が目を開けなかったらどうしよう!?
信じてなくちゃダメなのに。
約束したのに!
「架、架!」
「君、退いて!
救急車来たから!」
男の人の声に、近くなるサイレンの音。
やだ、どうなるの。