24時間プロデュース【完】
正邪シンメトリー
「大丈夫?」
「はい、私は」
男の人の問いに、静かに頷く。
ナースステーション前に掲げられている時計に目を遣ると時刻は21時26分。
架が病院に運ばれてから30分近くが経っていた。
ずっと手を握っているつもりだった。
何があっても離さないでいるつもりだった。
でも現実はそうはいかない。
救急車が病院に着くと、架はすぐに特別室と呼ばれる個室に運ばれた。
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正邪シンメトリー