24時間プロデュース【完】
けど、嘘は付けない。
架が関わる事に嘘は付きたく無かった。
「…違うみたいだね」
黙り込むあたしに彼はそう結論付けた。
「違うなら、何故架と一緒に居た?
架がファンや知り合い以外の一般人と行動を共にするなんて思えないんだけど?」
「それは――!」
言えない、
架の狂言からきた誘拐の人質として一緒に居ただなんて。
そんな事言っても信じてはくれないだろうし…
意識が戻った架が順を追って説明してくれるなら話は別だろうけど…
でも架にそんな事言わせたくない。
架の所為にしたく無い。
それに、
“一緒に行動する内容の話は絶対に誰にも言わない”
あたし達がした最初の約束だよ。
破る訳無い。