24時間プロデュース【完】
「それなのに架と深い関係でも無い貴方が此処で安否を待つなんて事
本来なら有り得ません」
「…、」
「貴方の言っている事にしても本当かどうか定かではありませんが
此処で架を待つ事を一時承諾したのは
あの子が意識を完全に失う前、譫言の様に貴方のであろう名前を呼び続けていたのを耳にしていたからです」
「っ」
「ただそれだけの事。
今一度良く考えてみてください。
何も出来る事が無いと言うのなら赤の他人である貴方が此処に居るのは全くの無意味。
居ても居なくても同じ、分かるね?」
“それでは少しの間失礼します、社長にも連絡をしなければならないので”
彼はそう残して待合室を後にした。
あたしは何も言い返せなかった。