24時間プロデュース【完】
架は腕に点滴を付けられていた。
口に付けられていた酸素吸入マスクは一時的になのか外されていて、
枕元に垂れていた。
ピ、ピ、ピ、
と脈拍の動向を映すモニターが一定の間隔で音を
発信している。
モニターに映るグラフや数字を見ても
何も知識が無いあたしからしたら不安が増すばかりで。
何だか怖くなって、すぐに目を逸らした。
「架…」
ベッドの上に伸ばされた架の腕をゆっくりとなぞり、手に触れる。
架の手はほんのり温かった。
――生きてる。
そんな事分かってた筈なのに、実際に触れてみてやっと束の間の安心を得た。
架の右手をぎゅっ、と握り締めると
今まで伏せられていた架の双眼がうっすらと開いた。
「いち、る…?」