24時間プロデュース【完】
そんなこんなで腕を引かれるまま、
使った事も無い、何処行きかも分からないホームを上がり
調度到着した、これまた何処へ向かうのかも分からない電車に乗せられ、
…今に至る。
最初の問い掛け、
――則ち、“誘拐されろ”
それに対して上手く返事が出来無かった。
確かに、一日だけ彼の行動に付き合う事にしたけど…
これで本当に良かったのか。
イマイチ信用し切れない。
それは彼だけにじゃ無く、あたし自身にも言える事だった。