24時間プロデュース【完】
「此処は何処?」
「…俺も知らない」
「はぁ!?」
俺も知らない、って。
「何か目的があって此処に来たんじゃないの!?」
信じらんない、自分の目的地も分かってなかったなんて!
「本当は、途中の駅で適当に、降りる筈だったんだ」
男は気まずそうに頭を掻く。
「だったら、何で――」
「いちるちゃん、寝てたから」
「え、」
あたし…?
「相当疲れてるみたいだったから
そのまま暫く寝かせて置こうと思ったら
起こすタイミングが分かんなくて…」