24時間プロデュース【完】
本当にいろんな意味で信じられない。
やっぱりこの人、ストーカーなんじゃ…。
少しだけ距離を置こうと男の立つ位置から
遠ざかった時だった。
「あ!」
ふと思い出したのは、あの時交わした約束。
「ねぇ!」
あたしは男に踏み寄り、男の正面に回り込む。
「顔、見せてよ」
その内、早い段階で見せる。
男はそう言った。
なら、今この時が一番最良では無いのか。
真夜中だし、周りには好都合な事に人っ子一人居ない。
姿が見えるのはあたしと男。
完全に二人だけ、だ。