24時間プロデュース【完】
「あぁ、そっか」
男は唇の端を上げると、帽子の鐔を摘んだ。
「もしかしたら、俺の顔見たらびっくりするかも知れないよ。
それでも良い?」
……?
良く分かんない、けど。
まさか凄い不細工、とかそんな類なの?
いや今更、顔位で驚きはしないと思うけど。
どうせなら普通の顔が良いです、極悪人面とかじゃ無く、はい。
「とにかく、そんなの見てみなきゃ分かんないし…
どっちにしろ、今更逃げられはしないわよ」
見知らぬ土地まで来てしまったのに。