24時間プロデュース【完】
「マジで言ってんの、有り得ねぇ!」
あたしの返事を聞くと高塔架は大袈裟に顔を覆って項垂れた。
「じゃあ俺が出てたドラマとか全然観てねーのか」
「うん」
「即答すんな」
「…ごめん」
“畜生”なんて拗ねた顔をする高塔架は
TVで見掛ける時より、ずっと子供っぽく見えた。
演技とか立ち振る舞いとかのせいで
ブラウン管越しに見ると幾分大人っぽく見えていたのだけれど。
実際は年齢相応らしい。
「俺が出演したドラマ観た事無いなんて
いちるちゃん位じゃねぇの」