24時間プロデュース【完】
転げ落ちた矛盾の矛
抑の事の発端は一時間程前に遡る。
時刻は午後10時。
遊んでいた友達と駅の改札口で別れて、
後はそのままホームから
自宅最寄駅の電車に乗り込み
いつも通り帰宅するだけ――
だった、のに。
「「バイバイ」」
笑顔で手を振り合って、友達が帰路に着くのを確認した後
自分も帰路に着こうと身体を方向転換させた瞬間。
「え…!?」
いきなり誰かに思い切り腕を引っ張られた。
「ちょっと、何す…」