24時間プロデュース【完】
繋がれた手が、架によって前後に振られる。
当然の様に手を繋がれてしまったから
特に抵抗する事も無くされるがままになってるけど。
今、冷静になって考えてみるとこれって凄い事なんだと気付く。
だってあの高塔架と手を繋いで歩いてる。
しかもこんな見知らぬ土地で。
変な感じだ。
横をちらりと見れば、整った顔が目に入る。
わぁ。何か、緊張してきたかも。
そりゃあ、男友達と手を繋いだ事もあるし
この歳だから、付き合った事もあるんだけどさ。
その時、ふと此方を見た架と目が合った。
「わ、何!
俺に何か付いてる?」