24時間プロデュース【完】
「今は言えない。
だけど、君には悪いけど、本当に今は走って」
そう言うや否や、男はあたしの腕を掴んだまま走り出した。
「え、ちょっと、わぁっ!」
掴まれた腕のせいで急に身体が前へと弾き出される。
男はあたしの腕をしっかりと掴んだまま。
どうやら簡単には離してくれそうも無い。
止まると転けてしまうので、男と一緒に走るしか無かった。
かと言って本意では無い為、引き摺られる様にしながら走った。