24時間プロデュース【完】
鈍い反応のあたしを架は不思議そうに見つめてくる。
「それとも、一人暮らし?」
……、
「ううん、違うけど」
ふるふると首を横に振る。
「じゃあ親御さんから電話とかメール届いてるんじゃない?
返事しとかなくて平気?」
「ああ、うん、そうだね。
でも、良いや」
笑って答えると、
「何で?」
尚も追求される。
困ったなぁ…、
「あのね、」
「うん」
「仮に今返事するとして何て返事したら良いの?
架に誘拐されてるって正直に言って良い?」
ちょっぴり意地悪く提案すると。
「げ、それは、その…
ちょっと困るかも?」
なんてしどろもどろに言い出す始末。