24時間プロデュース【完】
Produce 06:00~13:18
劣情を赦した夜明け
げーこげーこ、
声が聞こえる。
げーこ、げーこ、
それは段々近くなってきて。
げーこ、げーこ!
遂には耳に突く大きさにまでなった時、
「あーもう!
五月蝿いっ!」
あたしは飛び起きた。
と同時に視界に飛び込んで来たのは
刺す様な陽射しと、佇んで居る更地の風景だった。
夏の初めのせいか辺りはすっかり明るく、太陽は高く昇っている。
鞄から携帯を取り出すと時刻は午前6時25分。
まだ起きる時間には少し早い。
いつもならベッドの中でぐっすりの筈。
それなのに目覚めてしまったのは――