【完】 After Love~恋のおとしまえ~
「実は他の女の子に料理を作ってもらったんだ」
もしもサトシがそう言い出したら、私はどんな反応をするだろう。
泣くかな?
いや、きっともう泣かない。
ただ「やっぱり」と思うだけだ。
だって私は、知っていたから。
ずっと前から、知っていたから。
これでようやく、問題が表面化するだけだ。
むしろ、その方がいいのかもしれない。
こんな三角関係を続けるより、問題をキチンと話し合える方がいいんだ。
サトシが今後、私と……いや、「私たち」と、これからどうしていこうと思っているのか。
一瞬のうちに、そんなことを冷静に考えていた。
しかしサトシは、思わぬことを言い出したのだった。