【完】 After Love~恋のおとしまえ~
「どうかした?」
「ううん」
首を振る私の表情は、硬かったかもしれない。
サトシ、この大量のチョコボールは、一体なんなの?
不安が募る。
しかし、その日の帰りのこと。
サトシが突然「手を出して」と言ってきたので言われるがままに差し出すと、サトシは銀のエンゼルを五枚、パラパラとその上にのせてくれたのだ。
「友里、この前銀座で、チョコボールのおもちゃのカンヅメが欲しいって言っていただろ?」
「え?」
この前……?
記憶の糸を手繰り寄せ、前回サトシと銀座に行ったときのことを思い出す――