【完】 After Love~恋のおとしまえ~
「友里!」
サトシの分のアイスがすっかり溶けきったころ、私を呼ぶ声がした。
ブランコにうつむいて座っていた私は、はっと顔を上げる。
「サトシ!」
「ごめん、遅くなって」
駆け寄ってくるサトシに、笑顔で首を振った。
「ううん、花火大会の始まる時間に、ちゃんと間に合ったよ」
「ところで、友里、その格好……」
私の前まで来ると、サトシが私の服に視線を向けてきた。
「あ、これ?」
どうかな。買ったばかりの服なの。
サトシ、こういうの好きかなと思って。
しかし、どんな感想をくれるのかと期待して待っていた私に、サトシはこんな言葉を放ったのだった。