【完】 After Love~恋のおとしまえ~
「ごめん。昨日の夜、ふいに思い立って車で友里の実家まで行っちゃったんだ。なんか懐かしくて」
予想もしなかったサトシの行動を知り、一瞬絶句した私に
「そういうのストーカーっぽかったかな。ほんと、ごめん」
サトシが頭を下げるから、私は慌てて首を振った。
「ううん、全然そんなことないよ。懐かしいって思ってくれて、嬉しかった」
だってそれは、私がサトシとの日々を大切に想うように、サトシも大切に想ってくれている――
その証のような気がするから。