【完】 After Love~恋のおとしまえ~


「何から話せばいいかな」

車窓を流れ去る景色に目を向けながら

「……あのときね」

私はゆっくりと口を開く。

「サトシに振られたとき、私、自分に自信がなくなっちゃったの。だけど、そんなときに彼に出会って、自信を取り戻させてもらったんだ」

「俺が友里を振ってから……やり直したいって言いに行った間に知り合った人?」

「うん」

その人は、仕事には厳しいようだけれど、プライベートではとても穏やかな人で。

優しくて、誠実で――
< 405 / 595 >

この作品をシェア

pagetop