【完】 After Love~恋のおとしまえ~
「昔、友里にチョコボールのエンゼルマークあげただろ。銀のエンゼルを五枚」
「うん」
「あのとき、たまたま買った五箱が全部銀のエンゼルだったって言ったけど、あれ嘘だったんだ。本当は、友里のためにチョコボール買いまくってようやく手に入れたわけ。五枚集めるの大変だったんだぞ」
「うん、ありがとう」
「知らなかったろ。俺が陰でそんなに努力して銀のエンゼルを手に入れたってこと」
「ううん、それは知ってた」
「えっ、なんで知ってんの!?」
サトシが、心底驚いたといった様子の表情になった。
「だって、サトシのベッドの下にチョコボールが山ほどあったの見たし。そもそも、銀のエンゼルがそんなに簡単に出ないこと知ってるし」
「なんだ、気づかれてたのか」
「というか、その嘘がバレていないとサトシが思っていたことが驚きなんだけど」