【完】 After Love~恋のおとしまえ~


それから、遅い昼食を取りながら、カナさんはサトシの病院での仕事ぶりや日々の生活のことなどを話してくれた。

サトシが、カナさんの息子と打ち解けようと懸命に頑張っていることや、いつかその子の父親になりたいと言っていることも。

「ところで、友里さんご結婚されるんですって?」

「ええ。この冬に」

「友里さんがご結婚されたら、サトシが安心すると思います。自分には、友里さんの幸せを見届ける義務があるんだって言ってましたから」

「義務なんて」

首を振る私に、カナさんが優しい眼差しを向けてきた。

窓から差し込む光が、グラスに反射している。
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