【完】 After Love~恋のおとしまえ~

そんな私の決意表明に、谷本先生が「でたよ!」と手を叩いた。

その場にそぐわない、どこか楽しげな表情で。

「でたよ……って何ですか?」

眉をひそめた私に、「ああ、ごめんごめん」と、谷本先生は緩んだ表情をひきしめた。

「いや、友里ちゃんって、そういうところ、行動力あるなぁと思って。ほら、サトシのときも、ももちゃんに会いに来てたろ?」

「……」

「だから、俺の中では、泣いているよりもそうやって行動に移そうとしている方が、それでこそ友里ちゃんの真骨頂! ってイメージなわけさ」

そのイメージは、喜ぶべきか悲しむべきか。

どういうリアクションをすれば良いのか分からずに複雑な表情になった私に向かい、谷本先生はパチンと指を鳴らした。

「そうと決まれば、作戦会議だ!」
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