【完】 After Love~恋のおとしまえ~
笑い出した私に、サトシは少し微笑んで、「ご褒美」とポケットから取り出した何かを私の頭の上に乗せた。
「なに?」と尋ねると同時に、頭からそれが滑り落ちそうになり、慌てて両手でそれを押さえた。
片手にすっぽりと収まるそれは……
「チョコボール?」
「車の中に沢山あるぞ。今度こそ金のエンゼルを出してみたいと思って買い込んだから。友里にやるから、後で全部開けてみるといいよ」
「ありがとう。でも『ご褒美』って、何のご褒美?」
「一人で戦いに挑んだご褒美」
頑張ったな、と言いながら、サトシがベンチから立ち上がった。