【完】 After Love~恋のおとしまえ~
「――で、友里はどうしたいんだ?」
サトシは私の前に立つと、ひざに手をあてて身をかがめ、目線を私に合わせてきた。
私が一番したいことは、彼と直接会って話すことだ。
けれども、今はどうしても仕事は休めず、会いにゆくことはできない。
二番目にしたいことは、小倉さんに謝ってもらうこと。
けれどもそれは……今日の彼女の様子を見た限り、難しいことだろう。
「だったら、三番目にしたいことは?」
サトシの質問に、少し考えてこう答えた。
「彼女に、ペナルティを与えたい」
彼女と彼の関係については、彼側の話も聞かないことにはまだ何とも言えない。
だけど少なくとも、私に対する嫌がらせ――サンドイッチと写真立て――の分だけでも、彼女は罰を受けるべきだ。