【完】 After Love~恋のおとしまえ~

その顔を見て、私は小さなため息をつく。

「……あのさ、サトシ。サトシは、しし座なんでしょ?」

「そうだよ、しし座。男らしいだろ、しし座」

なんとも誇らしげに「しし座」をアピールするサトシ。

しかし……

「でも、九月十日生まれって、しし座じゃなくておとめ座よ?」

そう指摘すると、サトシははっとした表情になった。

それから、バツが悪そうにむくりと起き上がると……

ありえない告白をしたのだった。

「ごめん。俺、本当はおとめ座」

「え!? 本当はおとめ座って……じゃあ、しし座だと嘘をついたってこと?」

「うん、ごめん」

眉をひそめる私から、視線をそらすサトシ。

「一体どうしてそんな嘘をついたわけ」

「だって……」
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