生意気な彼は御曹司!?
2.家で……
結婚を前提に付き合うことになった圭吾さんと、私のマンションで“おうちデート”を楽しむのが土日の定番。
この日も甘く激しく裸で愛し合ったあと、シングルベッドの上で身体を寄せ合って会話を楽しんでいた。
「あのさ、俺、今のマンション引き払って、ここで小雪と一緒に暮らしてもいいかな?」
「えっ?」
ひとり暮らしをしているこのマンションに、ふたりで住めなくはないけれど……。
「圭吾さん、一緒に暮らすならもう少し広い部屋を捜した方がいいと思わない?」
結婚を前提として付き合っているのだから、いっそのこと一戸建てや広いマンションの購入を検討してみてもいいと思った。
でも圭吾さんの考えは、私とは違った。
「とりあえずこの部屋でいいよ。狭い方がこうして小雪と密着できるし……な?」
ついさっき、情熱的に身体を重ね合わせたばかりだというのに、圭吾さんは私の背後に回りこむと、うなじに唇を寄せ始めた。
「もう、圭吾さんったらっ!」
身をよじって抵抗する様子を見せつつも、心の裏では求められて喜んでいる自分がいる。
「もっと、小雪を感じたい」
将来のことは一緒に住み始めてから決めても、遅くはないよね……。
「う、ん……」
私がコクリと頷くと、圭吾さんの唇がうなじから背中へと下に移動していく。自分の目が届かない箇所に与えられる刺激に小さく声を上げながら、私たちは身も心もまたひとつに繋がった。