生意気な彼は御曹司!?
4.プロポーズで……

とある月の三連休。学生時代の友人の結婚式に出席するために、私は地元に戻った。実家に帰るたびに結婚はまだか、と急かされるのが嫌だったけれど、今回は大丈夫。

だって、私には圭吾さんという素敵なフィアンセがいるのだから……。

「それで、彼とはいつ結婚するんだい?」

三連休の最終日。東京に戻る私に両親が聞く。

「いつってまだ正式には決めていないけど……。その時が来たらふたりで挨拶に来るから。じゃあ、お父さん、お母さん、元気でね」

駅のホームで私を見送る両親の姿を、電車の中から見るのはちっとも慣れない。慣れるどころか年々、年老いて行く両親を残して行くのが辛くなる一方だった。

少しでも両親を早く安心させてあげたい。

その想いが私の心を突き動かした。

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