インフォマニア・コンプレックス
「じゃあ、やっぱり、脳内物質とか?」

「ああ、おそらく、エンドルフィンに代表される、脳内で機能する神経伝達物質が彼女が働いている最中は、大量に分泌されている状況だと思うよ。

これらは、本来、内在性鎮痛系にかかわり、多幸感をもたらす作用があると考えられているから、いわば、モルヒネみたいなもので、脳内麻薬とも呼ばれているんだ。」

「じゃあ、身体に良くないの?」

「ああ、たしかに他の麻薬物質と同様、脳細胞を破壊し、多量に放出されると、人格さえも破壊してしまう懸念もあるんだよ。」
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