インフォマニア・コンプレックス
「なるほど。
 で、ご家庭はうまく行っているのですか?
 みたところ、お仕事は順調そうですが。」

レイコも顔色一つ、変えずに答え続ける。

「はい、おかげさまで、現在、離婚調停中です。
 娘の小学校のお受験のために、離婚を踏みとどまっている状態ですね。
 私の仕事の方は、充実しており、今日はそのことでご相談に伺いました。」

そこまで応えた瞬間に、レイコはケリーバックから携帯を取り出し、
「失礼!」と一言、断って、メールをチェックし始めた。
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