インフォマニア・コンプレックス
「・・・ええ、そうなの。わかったわ。じゃあ、こうして・・・」
「・・・そんなんじゃ、間に合わないでしょ? 徹夜してでも、やりなさい・・・」
「・・・だったら、私が来週、向こうに飛ぶわ。支給、チケットの準備をして頂戴・・・。」

おそらく、電話で要件を3,4件片付けたのだろう。

ドアをノックして、レイコが再入室し、また、ツカツカと応接椅子まで戻ってきて、砂場に言った。

「どこまで、お話しましたっけ?
 ああ、そう。お受験ね。ええ、そのために、主人とは今は離婚をしません。 でも、完全に別居状態です。というより、私がウイークデイは、都内のホテル 暮らしをしているので、家には主人と娘の二人暮しです。」
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