白緑蝶"ever since【続】
「そうだな、わざわざ荷物を
 移動させる事、大変かもな
 
 だったら・・・もういい」

「ああ、わかってるよ」

わかってる・・・

僕の役目は終わる。

部屋へ戻って行く瀬名の背中
を見つめるテオは一人きり
ぼーっと廊下に立ち尽くす。

「Theo」

その声に振り返るとそこには
卯月の姿があった。

「ウズキ、来てたの?
 
 事務所、ここなの?」

「ええ、そうなの
 
 ところで、Theo
 向こうでは大変お世話に
 なりました

 貴方が出演してくれたPVが
 好評で、アルバムの売上にも
 貢献して頂いて、本当
 助かりました、ありがとう」

「僕は、何もしてないよ」
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