白緑蝶"ever since【続】
「帰るわ・・・

 ソラ、貴方には絶望したわ

 私のこと、見縊らないでよ

 今度こそ、貴方のこと
 嫌いになれそうよ」

そんな風に、愛する人に疑いの
目で見られていた事実に卯月は
失望し、その場を立ち去ろうと
した。

歩みだした足が止まったのは
その手に握り締める携帯電話。

卯月は、それを見つめてる。

卯月の背中を見つめ、ほっと息
を吐く空。

振り返り、卯月は言う。

「最後に教えてあげる

 ソラ、貴方の推理は
 残念だけど間違えてる

 貴方が大切にしてる
 その愛
 
 この私が壊すまでもなく
 他にも、壊したいと願う
 人がいるのね

 壊れるのは、時間の
 問題ってわけね

 さぞ、無くさないように
 片時も放さずに握り締めて
 眠りなさい」
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